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静寂の里山

4日(水)は朝から秋の青い空が広がり、絶好の移動日和でした。

倉敷を離れ、高梁市で運用を行いました。と言っても、個人コールではなく、記念局【8N4KJ】での運用です。
高梁市での運用場所は、公園アワードのポイントにもなっている「なりわ運動公園」です。公園の駐車場に車を停め、いつもの7MHz:1/2λワイヤを張りました。
平日の早朝、公園にはもちろん誰もいません。公園の上に広がった青い空、その中を1本の「ひこうき雲」がまっすぐ伸びています。
1時間ほど運用したところで、公園の管理の人が草刈りを始めました。エンジンの音が大きく、少し聞き取り辛くなってきたところでCLしました。

成羽から少し北に上がったところに、「吹屋ふるさと村」があります。天候も良いので、無線は休止し観光めぐり?をしてみることにしました。まず「広兼邸」を目指します。
山間の細い道を進んでいると、突然目の前に圧倒的な存在の石垣が姿を現します。お城か?と見紛う壮大な建物です。これが個人の邸宅で、それも江戸時代に建てられたものと言われても、にわかには信じることができません。今日は時間もたっぷりあるので、邸宅の中を拝観することにしまししました。玄関へのアプローチもやはりお城そのものです。
この広兼邸は、横溝正史原作の「八つ墓村」の映画にも登場しました。今でもよく憶えています。原作の神秘的、幻想的なストーリーにとても相応しい光景でした。女優の山本陽子さんが萩原健一さんを迎えるシーンでこの坂道は使われていました。邸宅の中は、きれいに整備されていて、当時の華やかな生活が、時を超えて今でも蘇ってきそうです。

広兼邸を後に、次は「吹屋ふるさと村」に足を進めます。ベンガラ色に統一された建物、屋根瓦が並ぶ町並みは、ロマンとノストラジックにあふれています。秋の陽射しに赤銅色が映え、とても綺麗です。
さきほどの広兼邸もこちらの町並みも、静かな里山の中で、まるで時間を遡り、タイムスリップしたような感覚を覚えます。深まる秋の気配が忍び寄る季節、青空の下、静寂だけが漂う空間の中で、自身の存在をふと忘れてしまいそうになります。
時間もちょうどお昼になり、ふるさと村にある蕎麦屋で昼食をとりました。温かい蕎麦を注文しました。冷たい食べ物より温かいもののほうが、欲しくなる時期になりました。

里山というのか、山里といえばよいのか、よくわかりませんが、静かでゆっくりと流れる時間の中、無線とは少し離れましたが、よい時間を過ごすことができました。

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